[PR]血液型生年月日で運命診断:無料お試しも本格鑑定!

法華経 真理・生命・実践  田村芳朗 中央公論

“空”の概念を小乗仏教=ニヒリズムとの対比で捉えることで
自々物々が相依相関して全体一をなしながら、それぞれ生成躍動している姿を活写したものとして
大乗仏教典・法華経の思想を解説、
その思想の並はずれた実践性故に戦中・戦後の政治・文学
更には新興宗教にまで及んだ影響が語られています。
仏教哲学者・田村芳朗氏の法華経入門書です。

1.大乗仏教の言う“空”
シャカは バラモン哲学=本質主義的実有論=とらわれた有の理論(常見・有見)
     六師外道=虚無主義的断滅論=とらわれた無の思想(断見・無見)
  両者をこえて法を説こうとした
最高・絶対の神とか原理とか自己あるいは純粋の精神(霊魂)など独立固定した不変・不滅なものが有ると考えるのは
とらわれであり迷いであり常見・有見・我見であり
それを破して無常・無我ないしは縁起の説がシャカによって打ち出されたのであるが
しかし無常・無我ということは、すべてが変滅して無に帰することを言うのではない。
そのような無の考えは常見・有見の裏返しに過ぎず同領域・同次元の迷執の考えだからである
空とは無ということではない。
小乗教徒のうちに空を無と誤解しニヒリズムに落ち込んだ者が出たことは
シャカの真意をまげ仏教を外道へとゆがめるものと言わねばならない
これが大乗仏教が言わんとしたことである
それは 西洋古典観念哲学→ニーチェのニヒリズム→実存主義 の流れとも似ている
分析・捨象の方法では“空”をつかめない
“空”とはもろもろの存在が無に帰することを言ったのではなく、
又そう受け取ってニヒルに落ち込むことでもない。自々物々が相依相関して全体一をなしながら、
それぞれ生成躍動している、その姿、その真相を名付けて“空”と言う
例えば男女、男有って女、女有って男、悪有って善、善有って悪、“不二而二、二而不二”
“仏”とは真相・真理を客観的に観察し主体的に活用する者=如来

1. 第一期大乗経典(1〜3世紀)
    維摩経 法華経 華厳経
   竜樹の空観・中観
   第二期大乗経典(4世紀)
    如来蔵系(永遠不変の真理追究) 阿頼耶識系経典(生成変化の現象説明原理の追求)
   無着・世親の阿頼耶識の理論を深めた唯識哲学 
   第3期大乗経典(5〜6世紀)
    如来蔵系 阿頼耶識系の統合 永遠相と現実相の統合
   第4期大乗経典(7世紀)
    大日教(中観系) 金剛頂経(唯識系)など密教経典

1. 法華経の成立
妙法蓮華経二十八品一覧
前半十四品(迹門:しゃくもん)
第一:序品(じょほん)
第二:方便品(ほうべんぼん)
第三:譬喩品(ひゆほん)
第四:信解品(しんげほん)
第五:薬草喩品(やくそうゆほん)
第六:授記品(じゅきほん)
第七:化城喩品(けじょうゆほん)
第八:五百弟子受記品(ごひゃくでしじゅきほん)
第九:授学無学人記品(じゅがくむがくにんきほん)
第十:法師品(ほっしほん)
第十一:見宝塔品(けんほうとうほん)
第十二:提婆達多品(だいばだったほん) 
第十三:勧持品(かんじほん)
第十四:安楽行品(あんらくぎょうほん)

後半十四品(本門:ほんもん)
第十五:従地湧出品(じゅうじゆじゅつほん)
第十六:如来寿量品(にょらいじゅうりょうほん)
第十七:分別功徳品(ふんべつくどくほん)
第十八:随喜功徳品(ずいきくどくほん)
第十九:法師功徳品(ほっしくどくほん)
第二十:常不軽菩薩品(じょうふきょうぼさつほん)
第二十一:如来神力品(にょらいじんりきほん)
第二十二:嘱累品(ぞくるいほん)
第二十三:薬王菩薩本事品(やくおうぼさつほんじほん)
第二十四:妙音菩薩品(みょうおんぼさつほん)
第二十五:観世音菩薩普門品(かんぜおんぼさつふもんほん)
第二十六:陀羅尼品(だらにほん)
第二十七:妙荘厳王本事品(みょうそうげんおうほんじほん)
第二十八:普賢菩薩勧発品(ふげんぼさつかんぼつほん)

法華七譬(法華経の七つのたとえ)
三車火宅(さんしゃかたく、譬喩品)
長者窮子(ちょうじゃぐうじ、信解品) 
三草二木(さんそうにもく、薬草喩品)
化城宝処(けじょうほうしょ、化城喩品)
  声聞・四諦の理、縁覚・一二因縁の法、菩薩六波羅蜜の行法、開示悟入
衣裏繋珠(えりけいしゅ、五百弟子受記品)
髻中明珠(けいちゅうみょうしゅ、安楽行品)
良医病子(ろういびょうし、如来寿量品)

成立年代のズレ
第二から第九を第一分類 西暦50年頃成立
第十から第二十一及び序品を第二分類 西暦100年頃 
第二十二以降を第三分類 西暦150年頃

1.菩薩行(慈悲・忍辱・空性)の強調
  布教の使命付与と菩薩の殉難・殉教の実践強調
  小乗的僧院主義を批判して
現実の中に有りながら現実に沈没せず真理具現、現実改革に励むものとしての菩薩

1. 法華経の三大思想
@ 宇宙の統一的真理(一乗妙法)
諸々の事物ないし諸法はそれぞれ独立固定したものではなく(無我・空)
 あい依り(相依)あい関係しあって生成・変化(無常・縁起)している
これが宇宙の統一的真理=一乗妙法である
統一的真理で二乗者達を虚無の底から、万人を迷妄の巷からすくい上げる保証
A 久遠の人格的生命(久遠本仏)
地涌の菩薩
 この娑婆世界にはもともと数多くの菩薩が住んでおり彼らこそシャカの命を継ぐ者である
シャカは入滅を契機として様々の仏が過去に未来に想定されることになる
   かくてシャカは永遠の仏となる
シャカは西洋風“創造神”で無いことに注意
 仏はシャカの知恵を受け継ぐ者であり、シャカは諸仏の統一体として永遠に現存する
実践徳目・四信五品
  一念信解・略解言趣・広為他説・深信観成
  初随喜・読誦・説法・兼行六度・正行六度
法華経の功徳
  限りなく宇宙の果てまで見通せ、地獄から仏界に至るまで
    十界のあらゆる存在の慟哭・悲嘆・恐怖・苦悩・悦楽・歓喜など全ての声を聞くことができ、
    ないし一切の事物を無限に生かし自在に駆使出来る
B 現実の人間的活動(菩薩行道)
  実践活動としての菩薩行の強調

1. 真理(法)人格(仏)人間(菩薩)
@ 仏を統一・整合して仏教観を整理
A 宇宙の統一真理は単なる自然理法ではなく
  人生・生活に作用する永遠なる人格的・生命的躍動体である事を明かす
B 現実に於ける実践活動の中に永遠なる生命の躍動が感得される

1.天台の法華思想 智顎
絶対妙 凡夫と仏について言えば凡夫と仏との相対・対立を超絶した非凡・非仏、
   仏凡不二の所に真に絶対的な仏が存する
人生は無常、人間は死にいたる存在である、その事実をふまえつつ、そこに常住の仏、則ち永遠の生命を体得
天地万物の力は一つになって一物の中に凝集し、又一物の力は拡がって天地万物の中に遍満する
摩訶訶止観 人生の起伏・変転に心動揺することなく、永遠・無限の宇宙実相にしっかりつなぎ止め、
  その永遠・無限の相下から世の中を広く観察し、とらわれ無き知恵もて照らし見ること
悪の絶対肯定でも否定でもなく、善に向かって悪と闘う中に永遠なる生命の躍動を見る

1. 日蓮
 現実実践、現実への攻勢的態度、旺盛な現実開拓の精神が商工業者の心情によく付合
     (一方 真宗教団は農民層に浸透)
 不受不施の殉教精神、激しい対決主義(諫暁)、弾圧の中で不惜身命の闘い

1. 近代の日蓮主義者
田中智学(立正安国会)・井上日召(血盟団の頭領として五・一五事件に連座)
北一輝 天皇の上に国家を置いたが、国家を絶対視、二・二六事件連座
石原莞爾 “日蓮聖人によって示される世界統一の為の戦争“
高山樗牛 国家超越的信仰
宮沢賢治・尾崎秀実 無限宇宙への自己投入
社会主義者 妹尾善郎
創価学会 牧口常三郎・戸田城聖

新興宗教の多くは神道系か法華(日蓮)系である
  新興宗教には三つの特色がある
@ おかげ(現世利益) A たたり(祖霊崇拝) B なおし(生活改善・社会改革)
日蓮ないし法華経のエリート(使命)意識、世直し思想、実践的なる故の現世利益重視が
新興宗教とマッチ、
新宗教運動は社会の下積み、疎外された階層、抑圧された民衆不満の爆発を上記の特色でいったん受け止め、
近代に至っても大きく組織の拡張を為し遂げる事に成功した



[PR]占いサイトの全てがここに:個別診断で貴方だけの悩みが占えます!